就活でも転職活動でも、面接は避けては通れない関門です。できることなら、あらかじめ質問されることを想定し、バッチリ対策して臨みたいところですよね。
そこで本記事では、僕が面接官として必ず聞いていた質問を紹介し、どのような意図をもって質問していたか、どのような回答をすると良いか、などを解説します。
一面接官としての見解にはなりますが、一般的な情報よりもコアな情報となるので参考になる部分は多いかと思います。
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1:努力した経験において、なぜ努力できたと思いますか?
努力した経験において、なぜ努力できたと思いますか?
新卒でも中途でも必ず聞く質問です。なぜこの質問をするかと言うと、努力の再現性を確認したいからです。
仕事というのは、努力しても結果が出ないことはあります。しかし、努力せずに結果が出ることはありません。そのため、企業はまず努力できる人材が欲しいのです。
そして、人間には必ず得意・不得意があります。得意な環境であれば努力は捗りますし、不得意な環境であれば努力はままならないでしょう。
だから、どのような環境に身を置けば、努力するモチベーションを最大化できるかを確認することで、自社の環境で努力できる人材かどうかを確かめる意図があります。
また、そもそも努力の再現性を自己理解できていない方は、努力できる可能性が低いと感じます。
極端な表現になりますが、自分が最も努力できる環境を知らない状態は「自分は右利きか左利きか分かりませんが、採用してください!」と言ってるようなものです。
努力できる環境を自己理解できていない方は、企業からすると採用するにはリスクが高い人材だと言わざるを得ません。
2:成果を上げた経験において、どのような工夫をしましたか?
成果を上げた経験において、どのような工夫をしましたか?
最終的に企業が求める人材は「利益をもたらしてくれる人材」です。つまり、成果を出せる人材であり、成果を出すためには努力だけでなく工夫が必要です。そのため、工夫した経験を確認します。
工夫とは、課題をクリアするためにおこなった施策のことです。
もっと掘り下げて言えば、目的達成に向けて、何が課題となっているのかを正確に捉え、その課題をクリアするために施策を考えて実行することだと言えるでしょう。
工夫の話が濃いほど、能動的に仕事に取り組んできた方だと感じます。そして、成果を出してくれそうな方だという期待感が湧いてきます。
工夫について話すときは、下記4点を明確にすることを意識してください。
- 達成すべき目的や目標
- 目的達成の障害となっていた課題
- 課題を解決するためにおこなった施策
- 施策実行前後の数値変化
もう覚えていない部分もあるかもしれませんが、思い出せる限りは具体的な内容を伝えましょう。
また、今後の対策として、上記の4点については、いつでも転職できるように情報を自分用に控えておくことをオススメします。
3:なぜ退職しようと思ったのですか?
なぜ退職しようと思ったのですか?
中途面接であれば、どの会社でも必ず聞かれるでしょう。
退職理由を確認確認するのは、「前向きな意図を持った転職なのか?」「不満解消のための転職なのか?」を見極めるためです。
客観的に見ても明らかに問題がある場合を除いては、”不満解消のための転職”はネガティブな印象しか与えません。「不満は探せばいくらでも見つかるから、転職しようがもぐら叩きにしかならない」というのが人事見解だからです。
不満解消のために転職した人は、不満解消のために再転職する可能性が高いと捉えられるということです。
そのため、面接では”前向きな意図を持った退職理由”を語るのがベターですし、自分自身のキャリア形成においても前向きな転職になるようキャリア設計した方が良いです。
キャリアにおいては、ネガティブを潰す意識よりも、ポジティブを増やす意識が大事だと言えるでしょう。
4:なぜ当社を志望されましたか?
なぜ当社を志望されましたか?
質問項目としては言わずもがなではありますが、志望理由を聞く意図については一読の価値があると思います。
ぼくが志望動機を通じて確認していたことは「自社でないといけない理由はあるか?」です。
基本的に、企業というのは、
- 早期離職しないか?
- ちゃんと貢献してくれるか?
が不安なのです。
何百人を超える面接をしてきた結果、この不安を解消してくれるパターンは、
- 早期離職できない個人的な理由がある。
- 会社に貢献しなければいけない個人的な理由がある。
だと分かりました。
極端な例ですが、「介護しなければいけない親がいて、家から通える範囲の会社は御社以外ありませんでした」みたいなイメージです。
「この会社しかない!」と考えていることが、面接官にも客観的に分かる状況をいかにつくり出せるかが、志望動機の鍵になると言えます。
5:逆に質問はありませんか?
逆に質問はありませんか?
いわゆる逆質問です。逆質問の目的は、基本的には”求職者の疑問解消”です。しかし、ぼくは”求職者の意欲確認”にも使っていました。
選考の合否は逆質問までに大方は決まります。そのため、”不合格と判断された人が逆質問の内容で合格に変わる”ということは基本ありません。
しかし、合否を悩んでしまうパターンがあるのです。
もしも合否を決めきれないまま面接が進んでいて、逆質問の場面で”クオリティの高い質問”をされたら、ぼくはほぼ間違いなく合格にします。
反対に、「質問はありません」と言われてしまえば、「会社のことをあまり調べていないのかな」「あまり興味がないのかな」と思って、ほぼ間違いなく不合格にします。
だから、逆質問はただの疑問解消の時間ではありません。
面接を受ける側からすれば、事前準備できる自己PRの時間だと言えるでしょう。
今回は、ぼくが面接で必ず聞いていた質問を紹介させていただきました。
おそらく、どの会社の面接でも質問内容はほぼ同じでしょう。しかし、その質問の意図や合否のジャッジポイントは、面接官によって様々だと言えます。
そのため、仕事でもそうですが、面接において大事なことは、面接官の質問の意図や背景を想像することです。
だからこそ、一個人の意見だったとしても、面接官としてのぼくの意図や気持ちを伝えることには意義があると考えて本記事をつくりました。
もしも、「本記事を参考にしたら面接がやりやすくなった!」などの感想がありましたら、公式LINEでご連絡いただけると嬉しいです。
その際は、丁重に小躍りスタンプを送らせていただきます。