長年人事として務めてきて、何百人と転職する人と対話してきて思う。
この話は、社会人全員、人生で一回だけでいいから必ず目を通しておいてほしい。
知ってるか、知らないか。
これだけの違いで転職時の年収の上がり幅が50万~200万くらい変わるから。
長々と語るつもりはない。
ポイントは3分で理解できる。
「転職で年収上げるには、面接でしっかり交渉しなきゃ!」
これ、思い違い。
リスクしかない。
面接で希望年収を問われたら、第一声は「貴社の規定に従います。」が最適解。
希望額を深堀りされたら「現年収程度、可能であれば現年収以上いただければ幸いです。」がベスト。
なぜなら、希望年収の返答ひとつで不採用になるから。
仮に、あなたの現年収が500万円で、希望年収が600万円だったとしよう。
面接の一場面を想像してみてほしい。
面接官から希望年収を聞かれ、
あなたは正直に、
「希望年収は600万円です。」
と答えた。
すると、面接官から、
「なぜ600万円ですか?」
と聞かれた。
この質問の真意は、あなたはなぜ、
自分自身に年収600万円の価値があると思っているのですか?
という意味。
あなたは、どう答える?
答えに窮するのが普通でしょう。
自分自身に年収600万円の価値があると、自分自身で証明するのは難題極まりない。
これを証明しようとアピールすればするほど、
面接官に「自分の実力を見誤っている」「頑固」「自分主体」などと思われて不採用リスクが上がる可能性が高い。
では、どうやって年収を上げるのか?
年収交渉で大事なのは、企業側に対して、
「その年収提示なら辞退するよ?いいの?」
というプレッシャーを与えられる交渉材料を用意するということ。
それは、つまるところ複数内定。
どうせ最終的に1社しか入れないし、
たくさんの選考受けるのは面倒だから、
志望度高い会社を数社だけ受ければいいと思うのは大間違い。
もしもあなたが1社しか内定を持っていなかったら、
内定を出した企業の人事はこう考える。
「希望年収を言われようが、他に内定がないなら、うちに来るしかないよね。」
「現年収と同じか、少し上乗せするくらいでいいだろう。」
あなたが内定を1社しか持ってなかったら、
企業は年収を上げてオファーを出す理由がない。
でも、あなたが複数社の内定を持ってたら?
例えば、A社から年収500万、B社からは年収530万のオファーをもらってるとしよう。
すると、人事はこう考える。
「A社から年収500万、B社から年収530万のオファーが出てるなら、少なくとも年収540万くらいは提示しないと、うちには来てもらえないよな…」
だから、1社しか内定を持ってない時と全く同じ仕事内容にも関わらず、より高い年収でオファーしてくれる。
複数の企業から内定を勝ち獲り、
企業数社に自分をオークションさせる状態に持っていくことで、提示される年収がウン十万と変わる。
入社してからは年収が上がりにくい。
転職時でどう年収を引き出すかが勝負。
ここまでの話を聞いて、
「どうやって複数内定獲んねん。」
と思う方も多いでしょう。
なので、内定率を最大限に高める方法も伝える。
転職エージェントを必ず使え。
転職エージェントを使うと、
・自分が知らない会社を教えてくれる
・自分の経験で受かりそうな会社を予想してくれる
・選考対策テクニックを教えてくれる
・企業ごとの選考の特徴を教えてくれる
だから、自分で会社を探す手間が省けるし、合格率も最大限に上げてくれる。
特に、応募書類の添削と面接対策はみっちりやってもらおう。
転職エージェントの人たちは、
何百社という会社に求職者を紹介して、どんな書類が通過しやすいか、どんな志望理由・自己PRの評価が高いかを知り尽くしてる。
そんなノウハウを聞かない手はない。
企業の選考は、1時間ほどの面接を2~3回やるだけで終了するもの。
人事やってきて思うけど、
そんな数時間の面接で人を完全に見抜けるわけない。
だからこそ、テクニックで内定率はかなり変わる。
ついでに、オススメの転職エージェントも2つ紹介。
人事目線でオススメのエージェントは 第二新卒エージェントneo by ネオキャリア 。
人事として中途採用を担当してる時、ネオキャリアにAさんという方がいて、その人がめちゃくちゃデキる人やった。
九州から「起業するために修行する」と意気込んで上京してネオキャリアに就職した人。
人に対して熱心で、物腰柔らかくて丁寧で、それでいて売り込みが上手。
何十人もAさんから紹介してもらって採用した。
今はもう起業して退職してるけど、ネオキャリアで働いてる人たちはそもそも優秀。
人事になってから今まで新卒200人くらい採用してて、
総勢で1,000人以上の学生に会ってきた中で、マジで優秀やなって学生が3人いた。
そのうちの1人が起業して、2人がネオキャリアに就職した。
それくらいレベルの高い人材や、熱意に満ち溢れた人材が集まってるという話。
もうひとつオススメの転職エージェントは、
20代のための就職・転職支援【えーかおキャリア】。
ここは、ネオキャリアのAさんが起業してつくった会社。
今、めちゃくちゃ勢いある。
完全マンツーマン対応で、Google口コミ150件以上ある中で評価4.8。
しかも、えーかおキャリアを利用して転職した方々の入社1年後の定着率は97%。
ロンブーの田村淳さんをCMに起用して、20代の転職支援でマジで伸びてる。
Aさんが信頼できる人やし、一緒に創業したメンバーとも話したことあるけど素敵な人やった。
個人的には一番オススメ。
さて、ここまで転職エージェントを推してきたけど、例外もある。
未経験職種に応募する時は、コーポレートサイトから応募がベスト。
ぶっちゃけ、人を採用するのにお金はかけたくないのが企業の本音。
企業が転職エージェント使って人材を採用すると、
1人あたり年収30%以上の手数料とられるのが相場。
だからもし、企業があなたを年収500万円で採用したら、
あなたが入社した時点で企業は転職エージェントに対して150万円ほどの手数料を支払ってる。
職種未経験の人材を、
手数料150万円も払って採用するのはリスクが高い。
入社して半年で、
「イメージしてた仕事と違いました、辞めます。」
なんてことも、職種未経験だからこそあり得るから。
正直な話、
「人材紹介じゃなくてコーポレートサイトから直接応募してくれていたら採用したのに…」
と思うようなことも多々ある。
コーポレートサイトから応募してくれたら、採用しても手数料0円だから。
つまり、未経験の職種に応募する時は、コーポレートサイトから応募する方が合格率上がる。
だから、受ける企業や職種ごとに、応募するルートは見極めよう。
最後に、
内定率を上げるために重要なことをもうひとつ。
それは、自分自身のキャリアビジョンを定めること。
これからどうなりたいのか?
どんなキャリアを描きたいのか?
面接では必ず問われるポイントになる。
もしも、よく考えられていない、よく分からないと言うなら…
個人的に面白かったキャリア診断は VIEW 。
2万人以上のキャリアデータと照らし合わせて、
・強みとその活かし方
・価値観×経歴にマッチした業界×職種ランキング約40位
・転職時の推定年収
をAIが教えてくれる。
強みを診断するだけじゃなくて、2万人のデータをもとにキャリアプランを提示してくれるから、目標設定の役にも立つ。
自分の感情や誰かの個人的な意見じゃなくて、データで客観的に示してくれるのが良いところ。
転職する、しないに関わらず、一回やってみると視野が広がる。
もしも人生に迷っているなら尚更。
この記事を読んでくれたあなたの充実したキャリアライフを願ってる。